ポルシェ 718ケイマン(982) レザーシートリペア(傷)

【ポルシェ 718ケイマン(982)】のレザーシートリペアをご紹介します。

最近、ポルシェオーナーのお客様からご紹介されてご縁をいただいたポルシェセンター様からのご依頼です。

T様、感謝‼

最新の718ケイマン。

レザーシートのリペアです。

売約済みの車両、低走行の新車に近い状態。余計にシートの傷だけが気になるそうで新オーナー様からのご要望だそうです。

 before

側面の擦れ傷。

内側の引っかき傷。

触って確認すると、この車両はピグメントレザーとシンセティックレザーのコンビ仕様でした。

ピグメントレザーって何? ⇒ 自動車用の革の種類はこちらでもご紹介していますよ。

色味も少々変わっています。

一見するとブラックレザーに見えるのですが、実はブラックグレーに近い艶消しの濃いネイビー。

色味の調整は慎重に見極める必要があります、青が足りないとネイビーにならないし、艶消し度合とホワイトの分量を間違えるとどちらも白っぽくなったりするからです。

反対色を少量加えて出過ぎた色味を抑えたり、隠ぺい性と艶感も微調整して合わせていきます。

内側はシボも起っています、傷は引っ掛けたようなほんの一カ所だけなので出来れば補修範囲を極小にしたいですね。

クリーニングして下地を整えます。

内側はマスキングしてはみ出さないようにレザーパテを充填してサンディング。

外側はシンセティックレザーなので慎重に。

脱脂してからマスキング。ほぼほぼ新車のため防汚加工がしっかり効いています。

念入りな脱脂とピーリングテストを行いました。

ステッチにも色が乗らないようにして塗装です。

 after

自然な仕上がりになりました。

手触りも新車のようなさらっとした風合いにしておきました。

念のため日差しが当たるところで確認して、担当 S 氏にも見てもらいます。

「ばっちりです!」と一言。

ご紹介の仕事ですからホッとします(*^-^*)

傷自体は大したことないのですが・・・

【ほぼほぼ新車】【傷が極小なのに深さがある】【シボが起っている】【範囲を広げたくない】【色味も中間色】【色は同じでも素材が二種類】

意外と注意点が多く難易度の高い案件でした。

今日は、IWC スピットファイヤークロノの出番でした